NFTで使われる代表的なブロックチェーンを解説
2022.03.28
NFTでは様々なブロックチェーンの技術が使われます。
最近ではいろいろなブロックチェーンプラットフォームが誕生し、利用されはじめてきました。
特によく耳にするのが、「ERC-721」「Polygon(ポリゴン)」「BSC(バイナンススマートチェーン)」「Flow」です。
この記事では、これらのブロックチェーンプラットフォームの違いについて比較してみました。
ERC-721
通貨名 | Ethereum(イーサリアム) |
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シンボル | ETH |
現在の価格 | 277,841.30円(2022年1月時点) |
時価総額 | 33,143,204,993,153円(2022年1月時点) |
市場ランキング | 2位(2022年1月時点) |
購入できる主な取引所 | Coincheck/DMM Bitcoin/GMOコイン/bitFlyer/bitbankなど多数 |
公式サイト | https://ethereum.org/ja/ |
ERC-721とは、非代替トークンであるNon-Fungible Token(NFT)の取り扱いをするための規格を指します。
ERCは、Ethereum Request for Commentsの略称で、イーサリアムの技術提案のこと。
ERC-721の他にも、「ERC20」や「ERC223」などもあり、Ethereumベースのトークンの標準としてERC20が使われています。
ERC20やERC223は通貨として使うためのトークンの標準ですが、これらに続いて異なる方向性の代替不可能なトークンNFTの標準として「ERC721」が2018年1月に提案されました。
ERC-721の特徴
ERC-721はNFT(Non-Fungible Token)と呼ばれています。
Fungibleとは「代替性を持つもの・代替可能」という意味を示し、Non-Fungible TokenであるERC-721は非代替性の性質を持っています。
ERC-721はNFTでよく使われる規格
ERC721は現在NFTを発行する際に最もよく利用される規格。
この規格では、トークンの基本機能とも言える所有や転送に関わる最低限の機能が定義されています。
また、発行するトークンが一意になるようにトークンIDと呼ばれるものを設定できます。これを設定することで代替不可能性が保証されます。
Polygon(ポリゴン)
通貨名 | Polygon(MATIC) |
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シンボル | MATIC |
現在の価格 | 173.25円(2022年1月時点) |
時価総額 | 1,289,540,184,008円(2022年1月時点) |
市場ランキング | 15位(2022年1月時点) |
購入できる主な取引所 | Binance/Coinbase/Huobi Global など ※国内取引所での取り扱い無し |
公式サイト | https://polygon.technology/ |
Polygon(MATIC)は、イーサリアムのセカンドレイヤーとして機能することを目指すブロックチェーンネットワークプロジェクトです。
Polygon(MATIC)のトークンのMATICという名前は、Polygonの開発の初期段階が由来です。
2017年に開発がスタートし、元々はMatic(マティック)と呼ばれていましたが、2020年5月にメインネットをローンチしたのち、2021年2月にPolygonへとブランド名を変更しました。
ポリゴンの主な特徴は、トランザクションスピードが早くコストが低い点にあります。
Polygon(MATIC)の特徴
Polygon(MATIC)には、次のような特徴があります。
- イーサリアムのセカンドレイヤーの1つ
- 低コスト及び高速
- 独自のコンセンサスアルゴリズム
NFTでイーサリアムの代替として注目
NFTで主流なのは、2013年にリリースされた分散型プラットフォームのイーサリアム(ETH)です。
イーサリアムは、非常の多くの方が利用しているのですが、それが原因となりトランザクションに非常に時間がかかる問題や高額な手数料が発生することがあります。
このような問題を解決するために、Polygon(MATIC)が使用できるようになり注目されています。
ポリゴンは、MATIC サイドチェーンを利用しているので、さまざまなイーサリアムベースの分散型アプリの実行や連携ができます。
安価で高速にトランザクションを実行することが可能なポリゴンは、今後もっと注目されることでしょう。
Polygon(MATIC)の独自コンセンサスアルゴリズム
ポリゴンは、イーサリアムのセカンドらイヤーですが、イーサリアムから独立したコンセンサスアルゴリズムの「PoS」を有しています。
また、独自トークンのMATICも発行しており、対象の仮想通貨を保有しネットワークに参加することで、報酬を得られる仕組みのステーキングを行うことができます。
BSC(バイナンススマートチェーン)
通貨名 | BNB(バイナンスコイン) |
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シンボル | BNB |
現在の価格 | 41,381.98円(2022年1月時点) |
時価総額 | 6,832,858,878,861円(2022年1月時点) |
市場ランキング | 4位(2022年1月時点) |
購入できる主な取引所 | Bybit/Binance/Coincheck |
公式サイト | https://www.binance.com/ja |
このブロックチェーンは、バイナンスと名前がついているように、大手暗号資産取引所バイナンス独自のブロックチェーンです。
BSC(バイナンススマートチェーン)は、スマートコントラクトベースの高性能なアプリケーションを実行するために構築されたブロックチェーンのこと。
2021年上半期に大注目され、さまざまなメディアやニュースなどでも話題となったので知っている方も多いかもしれません。
BSC(バイナンススマートチェーン)の特徴
BSC(バイナンススマートチェーン)には、以下の特徴があります。
- スマートコントラクトベースの高性能なアプリケーションを実行可能
- ガス代(手数料)が安くイーサリアムとの互換性あり
- 独立したブロックチェーン
BSCは分散型のアプリケーションを構築できる
BSCでは、開発者がDApps(分散型アプリケーション)を構築することができ、ユーザーが潜伏時間、潜時、待ち時間、反応時間が短い、低レイテンシーで大容量な仮想通貨をクロスチェーンで管理できます。
NFTが話題となってからイーサリアムのガス代が高くなりはじめ、開発者やアプリケーションを使用するユーザーが他の選択肢を探し始めて注目を浴びるようになりました。
バイナンスが元々開発していたブロックチェーンのBinance Chainとは違い、BSCはスマートコントラクトの機能とEthereum Virtual Machine(EVM)との互換性があります。
Flow
通貨名 | Flow(フロウ) |
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シンボル | FLOW |
現在の価格 | 545.27円2022年1月時点) |
時価総額 | 173,806,418,689円(2022年1月時点) |
市場ランキング | 57位(2022年1月時点) |
購入できる主な取引所 | OKEx、Kraken、Huobi Globalなど ※国内取引所での取り扱い無し |
公式サイト | https://ja.onflow.org/ |
Flowは、次世代のゲーム、アプリ、そしてこれらを強化するデジタル資産をサポートするために構築されたブロックチェーンです。
クリプト・キティーズなどのメジャーなブロックチェーンゲームを手掛けているDapper Labs社が開発したプラットフォームおよび仮想通貨で、ブロックチェーンゲーム上で、NFTであるアイテムが生成・売買されています。
Flowの特徴
Flowには、以下のような特徴があります。
- NFTゲームを手がけるDapperLabsが開発したブロックチェーン技術
- 従来のブロックチェーンと比べて開発者・消費者向けに改善
- データベースの負荷分散不要で処理能力の速い
FLOWの処理能力改善の仕組み
FLOWには独自の処理能力があります。
仮想通貨の不正チェック(マイナー)やバリデータ(入力データ)を4つに分類することで処理能力を大幅に改善しています。
この4つは、トランザクション効率を上昇させる「Collection(収集)」、ノードを分散化させる「Consensus(合意)」、トランザクションのスピードと容量を増加させる「Execution(実行)」、トランザクションの正確さを向上させる「Verification(検証)」の役割があるため処理能力の向上が見込めます。
この仕組みにより、1つのブロックチェーンで処理できる容量が少ないという問題を対処できたのです。
ブロックチェーンプラットフォームの違い まとめ
NFTは2020年後半から注目を集めるようになり、それに関連する銘柄が増えてきました。
それと同時に、分散型プラットフォームのイーサリアムの抱えている問題を対処できるブロックチェーンプラットフォームも増えてきました。
NFT自体が市場全体から見るとまだまだニッチな分野ではありますが、ブロックチェーンの違いやそれぞれの良さについて理解しておけば、上手に投資などができます。
他にもNFTのためになる記事を掲載しているので合わせて確認してみてくださいね。